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2026.06.04 建築現場日記

【古民家再生】築百年の時を紡ぐ。開放的なLDKへと生まれ変わった住まい

これまでのブログでは、古民家再生の現場から、古材を扱う大工の技術や、目に見えない温熱環境(断熱)の工夫についてお届けしてきました。

「古い実家を壊して新築に建て替えたいけれど、思い出の詰まった柱や梁をすべて捨ててしまうのは寂しい……」 「新築の頑丈さと快適さは欲しいけれど、古民家のような重厚な趣も捨てがたい」

そんな風に悩まれている方に、ぜひご覧いただきたいお住まいがあります。

今回ご紹介するのは、築110年の古民家を解体した際に出た貴重な「古材」を一部再利用し、現代の最高水準の性能をもった新築住宅として生まれ変わった「自然に還る家」の実例です

新しく開放的にデザインされたLDKに一歩足を踏み入れると、まず目を奪われるのが、天井高くにダイナミックに架かる大きな丸太梁です。

この風格ある黒い梁は、実はかつてのお住まいの2階部分を1世紀以上にわたって支え続けてきた「松の古材」です

一般的な新築住宅では、すべて新しく均一な木材を使って家を建てます。しかし村木建築工房では、解体される古いお家の中から、まだ十分に強度があり、価値の高い銘木を大工の目で見極めて丁寧に取り出します

長くお住まいになった家での思い出と、ご家族の歴史をそのまま次の世代へと受け継ぐ特別な空間 。新築の清々しさのなかに、古材ならではの深い味わいと風格が溶け込み、他にはない独特の世界観を奏でています

ただ古い木材を並べるだけでは、現代の洗練された暮らしには馴染みません。新旧の素材が美しく調和するよう、内装のしつらえにも徹底的にこだわりました。

時を経て深く色づいた梁の「黒」に対し、勾配天井には節のない美しいスギの無垢材を張り、壁の一部には光を柔らかく反射する白い「漆喰(しっくい)」を採用しています 。 そして足元には、上品で温かみのあるサクラの無垢床を贅沢に敷き詰めました

この「古いものの重厚感(黒)」と「新しい自然素材の清々しさ(白・木肌色)」のコントラストが、空間を暗く見せることなく、むしろ開放感とモダンな美しさを劇的に引き立ててくれるのです

間取りには、ご家族のこれからのライフスタイルに寄り添った、現代ならではの暮らしやすい工夫が満載です 。

階は、玄関からLDK、水まわり、そして寝室までをスムーズに行き来できる「回遊動線」を確保 。毎日の家事や生活の移動がストレスなく、驚くほどラクに行える設計になっています 。 さらに、内装に調湿性の高いスギの無垢材をふんだんに使った3畳のファミリークロークやパントリーなど、空間をすっきりと美しく保つための大容量の収納も各所に備えました

これだけの大空間や高い勾配天井があると「冷暖房の効きが心配……」と思われるかもしれませんが、この住まいは最高ランクの耐震等級3を誇るだけでなく、床・壁・天井すべてをドイツ製の木質断熱材「シュタイコ」で魔法瓶のようにすっぽりと包み込んでいます

夏の蒸し暑さや結露を解消し、年中エアコン1台でどこにいてもじんわりと心地よい、まさに「家族の健康と未来を守る高性能な木の家」が形になりました 。

「建て替えるから、古いものはすべて処分する」のではなく、先人が遺してくれた確かな素材と記憶を、大工の技術によって現代の最高水準の性能のなかへ息づかせる

これこそが、伝統を熟知した村木建築工房だからこそできる、新しい家づくりのカタチです。

古いお住まいの建て替えやリノベーションをご検討中の方、「我が家の柱や梁も、こんな風に活かせるかしら?」と思われたら、ぜひ私たちにご相談ください。眠っている住まいの面影を、次の世代へ繋ぐお手伝いをいたします。

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