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2026.06.01 建築現場日記

【古民家再生】壁の内部に宿る、職人の誠実な仕事

先週末に開催いたしました構造見学会には、大変多くの皆さまにご来場いただき、誠にありがとうございました。

「古いお家なのに、こんなにしっかり断熱材が入るんですね」「職人さんの手仕事に感動しました」といった温かいお声をたくさんいただき、大工をはじめスタッフ一同、大変励みになっております。

さて、今回のブログでは、見学会でも特に皆さまが熱心に見入っていらっしゃった、住まいの「壁の内部」について少し詳しくお話ししたいと思います。

家が完成してしまうと完全に隠れてしまう壁の中。そこには、村木建築工房の職人たちの誠実な仕事がぎっしりと詰まっています。

古民家再生において、現代の「高い断熱性」を宿すためには、ただ断熱材を詰め込めばいいというわけではありません。

何十年、あるいは百年の時を経てきた古民家の柱や梁は、一本一本にわずかな反りやねじれ、傾きがあります。真っ直ぐで均一な工業製品とは違い、そこには職人の手による「調整」が不可欠です。

柱と柱の間に、大工が手作業で断熱材をピタリと隙間なく収めていく。 気が遠くなるような手仕事ですが、このわずかな隙間をも作らない誠実な施工こそが、冬の厳しい冷気をシャットアウトし、家全体を魔法瓶のように温かく保つための絶対条件なのです。

さらに、私たちが大切にしているのは、ただ熱を遮るだけでなく、杉の床板や漆喰の壁・天井といった「呼吸する自然素材」とも抜群の相性を発揮する温熱環境づくりです。

壁の内部でしっかりと断熱のベースをつくり、室内にあふれる自然素材が湿度をコントロールする。この目に見える部分と見えない部分の連携プレイがあって初めて、古民家特有の「凛とした空気感」と「じんわりとした温かさ」が両立します。

完成してしまえば、この断熱材も、大工が苦労して合わせた美しい木組みの跡も、すべて壁の向こう側に隠れてしまいます。

けれど、「見えなくなる場所だからこそ、どこよりも美しく、誠実に。」 それこそが、私たちが守り続ける大工のプライドであり、お施主様のご家族がこれから先、何十年も心地よく笑顔で暮らしていくための確かな土台となります。

現場はこれから、いよいよ内装の仕上げ工程へと進んでいきます。 少しずつ形になっていく新しい住まいの表情を、これからのブログでもぜひ楽しみにしていてくださいね。

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