犬や猫と暮らす家のチェックポイント

暮らしかた 2024.11.03

ペットは家族の一員として大切な存在です。メジャーなペットといえば、犬や猫。一緒に暮らす際は、彼らの健康や安全、そして快適さを考慮した住環境作りが重要です。

この記事では、とりわけ犬と猫のために家を建てる際に気をつけるべきポイントについて、具体的に解説します。

1.室温管理

犬の場合

犬は体温調整が人間ほど得意ではありません。特に日本の夏は高温多湿であり、犬にとっては大きなストレスとなる場合があります。
室温は25℃前後、湿度は50〜60%が理想的です。エアコンの設置はもちろん、断熱性の高い窓や壁を採用することで、室内の温度変化を抑える工夫も重要です。また、床に冷感タイルやクールマットを置くことで、暑い時期でも快適に過ごせるスペースを提供しましょう。

猫の場合

猫は比較的暑さに強いですが、寒さには敏感な種も多いです。ですから、冬場には暖房設備を整えることが重要です。
日当たりのよい場所にキャットタワーを置いたり、暖かい寝床を用意してあげるのもよいでしょう。

とはいえ、猫種によって暑さ・寒さへの耐性は異なるもの。ペットドアを設けて、猫が好きな時に暖かい部屋と寒い部屋を行き来できるようにすると、ストレス軽減につながりますよ。

2.床材の選び方

犬の場合

犬は足の裏に肉球があり、とても敏感です。滑りやすい床材は関節や足腰に負担をかけ、特に大型犬や老犬にとっては怪我の原因となりかねません

そのため、フローリングを選ぶ際には滑りにくい加工が施されたものや、クッション性のある床材を選ぶことが推奨されます。特にクッションフロアやラミネートフローリングは、耐久性が高く掃除もしやすいため、ペット向けの素材として人気です。

猫の場合

猫は鋭い爪を持っており、爪を研ぐ習性があります。フローリングだと滑ってしまうことがあるため、カーペットやラグを敷くことで爪とぎをしやすくし、滑りにくい環境を整えてあげましょう。

また、猫が爪を研ぐ場所を確保するために、壁や柱に専用の爪とぎスペースを設けるのもいいですね。爪とぎポールや壁掛け式の爪とぎマットをインテリアに取り入れることで、家具を守るとともに、猫に快適な空間を提供できます。

3.動線とレイアウト

犬の場合

犬は自由に動き回ることを好むため、広々とした動線があるとストレスが軽減されます。また、犬が家の中で安全に動けるように、角のある家具や尖ったものを避け、衝突のリスクを最小限に抑えることが重要です。
特に階段を使用する場合、滑り止めを施した階段やスロープを取り付けることで、特に高齢犬や足腰が弱い犬でも安心して移動できます。

また、犬は家族と一緒に過ごすことを好むため、リビングやダイニングなどの共用スペースには、犬がリラックスできるベッドや専用のコーナーを設けることが大切です。これにより、家族と一緒に過ごしつつ、自分のスペースも確保できる環境を作れます。

猫の場合

猫は高い場所を好むため、垂直方向にも移動できるスペースを提供することがポイントです。
キャットタワーやキャットウォークなど、高さを利用した遊び場を用意することで、猫のストレスを軽減できます。また、猫は自分のテリトリーを大切にするため、隠れ家やプライベートなスペースを設けることも重要です。

さらに、トイレの場所選びにも注意が必要です。猫はトイレの場所に敏感で、騒がしい場所や人通りの多い場所では使用を嫌がることがあります。
静かで落ち着いた場所にトイレを配置し、換気や臭い対策も忘れずに行いましょう。

4.安全対策

犬の場合

犬は好奇心が旺盛で、時には危険なものに近づいてしまうことがあります。特に小型犬やパピーの場合、階段やバルコニーからの落下事故に注意が必要です。そのため、階段にはペットゲートを設置し、バルコニーには柵を取り付けるなど、安全対策を講じることが大切です。また、電気コードや小物類は犬の届かない場所に収納し、誤飲や感電のリスクを防ぎましょう。

猫の場合

猫は狭い場所や高いところに登るのが得意ですが、窓やベランダからの転落事故を防ぐために、窓に安全ネットやバルコニーに猫用のフェンスを設置することが重要です。
また、家の中にある観葉植物や化学薬品など、猫にとって有害なものがないかを確認し、万が一の事故を防ぎましょう。

5.メンテナンスのしやすさ

ペットと一緒に暮らすと、どうしても抜け毛や汚れが気になります。そのため、床材や壁材は掃除しやすい素材を選ぶことが重要です。特に犬や猫が頻繁に歩く場所やトイレ周りには、汚れに強く、拭き掃除がしやすい素材を使用すると良いでしょう。また、空気清浄機や脱臭機を設置して、ペットのにおい対策をすることも快適な住環境を維持するためのポイントです。

6.その他の快適設備

犬の場合

犬は運動を必要とするため、庭がある場合は、ドッグランスペースを作ることも一案です。フェンスで囲んだ安全なスペースを設け、自由に走り回れる環境を提供すると、犬のストレス発散にも役立ちます。

猫の場合

猫は静かで落ち着いた環境を好むため、騒音が少ない場所に専用の寝床やベッドを設置することが大切です。また、外を眺めるのが好きな猫のために、大きな窓を設置したり、窓際に専用のスペースを設けたりすると、猫の満足度が向上します。

まとめ

ペットと暮らす家を建てる際には、犬や猫の習性や体調に合わせた設計が重要です。室温管理や床材の選定、動線の工夫、安全対策など、細部にこだわった住まいづくりを心がけることで、ペットも家族も快適に過ごせる理想的な空間が実現します。

村木建築工房には、ドッグランや土間玄関などを備えた、ペットと暮らすことを想定してつくられたモデルハウスがあります。ご興味がある方はぜひこちらも実際に見学してみてください。

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