ヌルデニムって知ってる? サステナブルでシンボリックな塗り壁材

インテリア 2025.03.17

塗り壁の魅力

住宅の内装を考える際、壁材の選択は大きなポイントになります。壁は面積も多く、家全体の印象を決めるもの。手触りや香り、調湿性など、住まい手の快適性にも影響を与えるため、慎重に選びたいところです。

壁紙(クロス)や板張りなどの選択肢もありますが、それ以外にも「塗り壁」というのもよいものです。塗り壁は、例えばクロス貼りと比べると、以下のようなメリットがあります。

1、自然な質感と風合い

塗り壁ならではの温かみのある仕上がりが特徴。手作業で塗られるため、機械的な均一さではなく、職人の技術が生み出す独特の陰影や表情が加わり、空間に個性を与えます。自然素材特有のやさしい風合いが、ナチュラルなインテリアとの相性も抜群です。

2、調湿機能

素材によっては、湿気を吸収・放出し、快適な室内環境を保つ。特に、日本の四季に合わせた住環境には最適で、梅雨時には湿気を吸収し、乾燥する冬場には適度な湿気を放出するため、結露の発生を抑える効果も期待できます。

3、耐久性とメンテナンス性

クロスのように剥がれることがなく、長く美しい状態を保ちやすい。時間が経つにつれて自然な風合いが増し、小さな傷や汚れも味わいとして馴染んでいくのが特徴です。部分的な補修がしやすく、メンテナンスコストを抑えられるのも魅力の一つです。

4、健康的な室内環境

化学物質の放散が少なく、シックハウス症候群のリスクを軽減。通気性が良いため、室内の空気がこもりにくく、アレルギーや喘息を持つ方にも優しい環境を作ることができます。また、自然素材ならではの香りや風合いがリラックス効果を生み、心地よい空間を演出します。

さらに、塗り壁は経年変化による味わい深さも魅力のひとつです。年月とともに風合いが変化する自然素材は、より味のあるインテリアとして愛着が湧いてきますよね。

ヌルデニムとは? サステナビリティに優れたアップサイクル素材

ヌルデニムは、デニムの製造過程で発生する端材や廃棄されるデニム生地を粉砕し、壁材として再生したアップサイクル素材。資源循環型社会を目指す企業、日本エムテクスさんが開発されました。

デニム独特の風合いが活かされており、深みのあるブルーやニュアンスのある仕上がりが魅力です。

また、デニムの繊維が持つ独特の質感が、従来の塗り壁にはない個性的な表情を生み出します。そのため、シンプルな空間にもアクセントとして映え、独自の雰囲気を演出できる左官材となっています。

サステナビリティの重要性

持続可能性(サステナビリティ)は、これからの地域社会にとって必須のキーワード。
私たち村木建築工房もSDGsを掲げて日々家づくりに取り組んでいます。
https://muraki-k.jp/development/

そして、持続可能な家づくりを考える上で、廃棄物を減らし、再利用することは非常に大切なこと。ヌルデニムも、そういったコンセプトから生まれています。

従来、デニム製造では大量の水や化学薬品が使われ、多くの端材が廃棄されてきました。ヌルデニムは、こうした廃棄されるはずのデニムを活用し、新たな価値を生み出す画期的な塗り壁材です。

また、ヌルデニムの塗り壁は自然素材の成分が多く含まれており、一般的な塗り壁材よりも化学的な添加物が少ないため、環境だけでなく住む人の健康にも配慮されています。

ヌルデニムのおすすめの使い方

独特の風合いを持つヌルデニムは、様々な使い方が可能です。設計者と相談の上、あなたの家づくりにマッチする使い方を検討してみてください。

アクセントウォールとして

まず、ヌルデニムの独特な風合いと色合いを活かし、リビングや寝室の一面にアクセントウォールとして使用するのがおすすめです。シンプルな家具や木のインテリアと組み合わせることで、洗練された空間を演出できます。

子ども部屋や書斎に

ヌルデニムの壁材は、吸湿性があり、空気の質を改善する効果が期待できます。特に、子ども部屋や書斎など、長時間過ごす空間に取り入れることで、健康的な環境づくりにも貢献できるはず。

さらに、デニムの風合いが活かされた塗り壁は、温かみのある空間づくりにぴったり。ナチュラルな木製家具やカラフルな雑貨とも相性が良く、インテリアの幅も広がります。

玄関や廊下の演出

玄関や廊下など、家の第一印象を決める部分にも適しています。ヌルデニムの塗り壁は落ち着いたブルーのトーンが特徴で、シックで上品な空間をつくり出します。

店舗やカフェの内装にも

ヌルデニムは、住宅だけでなく、店舗やカフェの内装にも使われています。ナチュラルで洗練された空間を演出し、訪れる人々に心地よい印象を与えることができます。

さらに、デニム由来の塗り壁は、どこかヴィンテージ感のある風合いを持っているため、経年変化する本物素材の内装材とも相性抜群です。

ヌルデニムのここに注意

ヌルデニムの塗り壁材は、左官職人による手作業で仕上げられるため、ひとつとして同じ表情の壁はありません。そのため、独特のテクスチャーを活かしつつ、家全体のデザインと調和させることが重要です。バランスを考えて採用しましょう。

また、施工時の注意点として、デニム由来の繊維が含まれているため、塗り厚の調整や乾燥時間に若干の違いが出ることがあります。施工業者とも相談しながら、最適な仕上げ方を選ぶとよいでしょう。

最後に

自然素材を活かした家づくりにおいて、塗り壁は非常に魅力的な選択肢です。その中でも「ヌルデニム」は、アップサイクル素材として環境負荷を抑えながら、独特の風合いと高い機能性を備えた新しい壁材として注目されています。

これから家づくりを考える方は、ぜひヌルデニムを選択肢の一つとして検討してみてください。ヌルデニムは村木建築工房のモデルハウスでも採用しているので、ご覧になりたい方はぜひご相談くださいね!

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